SquarespaceからWordPressへの移行ガイド【2026年版・ステップ解説】

ルカム・ジョスラン

ルカム・ジョスラン

代表取締役、Utsubo株式会社

2026年4月28日 · 19分で読めます
SquarespaceからWordPressへの移行ガイド【2026年版・ステップ解説】

SquarespaceからWordPressへの移行を調べていると、SquarespaceのXMLエクスポートが「途中までしかカバーしない」という壁に最初にぶつかります。固定ページ、ブログ記事、基本的なコンテンツは移行できます。しかしデザイン — 何時間もかけて整えたフォント、カラー、セクション構成、レイアウト — は対象外です。これがSquarespaceからWordPressへの移行で誰もが直面する核心の問題で、ほとんどのガイドはここを曖昧にしたまま進めます。

このガイドはそこを直球で扱います。SquarespaceのXMLが実際にエクスポートする内容、2026年に現実的な3つの移行パス、ステップごとの作業手順、そして検索順位を守るためのSEOリダイレクト設定まで網羅します。デザイナーがポートフォリオを移すケースでも、制作会社がクライアントを移行するケースでも、最後まで読めば完全なプレイブックを手にできます。

対象読者: デザイン自由度、コスト削減、SEO強化、Squarespaceにない機能を理由にWordPressへ移行したいデザイナー・フォトグラファー・EC運営者・制作会社の方。


この記事の要点

  • SquarespaceのXMLエクスポートは固定ページ、投稿、コメント、基本コンテンツをカバーしますが、デザイン、カスタムCSS、フォント、セクションレイアウトは対象外です。
  • 2026年の現実的な3つの移行パス:XML取り込み+手動再構築、インポータープラグイン、AI自動変換(稼働中のSquarespace URLを読み込み)。
  • SquarespaceのURLは /s/page-name/blog/post-name の独特なパターン。リダイレクト設定を省略すると、SEO評価が一夜で消えます。
  • WordPressの総保有コストは、Squarespace Businessプランと比べて2年間で40〜60%低くなるのが標準的。
  • AI変換サービスはデザインファイルのエクスポート不要で、Squarespaceのデザインをピクセルパーフェクトに再構築できます。
  • 10〜30ページの一般的なSquarespaceサイトであれば、キックオフから公開まで1〜3週間が目安。

1. SquarespaceからWordPressに移行する理由

Squarespaceは、洗練されたテンプレート、整ったデザインデフォルト、簡易ECなど得意な領域があります。それでも移行する理由はだいたい決まっています。

  • デザインの天井。 Squarespaceのデザインシステムはテンプレートに固定されています。プラットフォームが公開している変数やデザイン調整の枠を超えると、エディターと戦うカスタムCSSハックが必要になります。
  • プラグイン/機能の限界。 Squarespaceのアプリは、WordPressの7万以上のプラグインに比べて少ない。専門的な会員制、本格LMS、多言語サイト、複雑なECは早晩限界に当たります。
  • 総コスト。 Squarespaceプランは月額$16〜$65(約2,400〜9,500円)でスケールに応じて段階的に上がります。マネージドWordPressホスティングは月額$15〜$45(約2,200〜6,700円)でスケールペナルティなし。
  • SEOの深さ。 Squarespaceの基本SEO機能は十分ですが上限あり。robots.txt編集不可、スキーマ制御の限定、ページ単位のcanonical調整不可。WordPress+Yoast / Rank Math のほうがツールとして深い。
  • ベンダーロックイン。 Squarespaceサイトは他のプラットフォームへ「そのまま」移行できません。WordPressはホスト間で午後半日で移動できます。

引き換え:WordPressは保守(プラグイン更新、バックアップ、セキュリティ)が継続的に発生します。マネージドホスティングを使えば大半は自動化されます。

2. SquarespaceのXMLエクスポートの中身

作業を始める前に、現実をはっきりさせます。Squarespace 7.1は「設定 → 詳細設定 → インポート/エクスポート」からXMLエクスポートを提供します。

XMLエクスポートに含まれる:

  • ブログ記事(本文、基本書式、日付)
  • 標準ページ
  • レイアウトページ
  • ギャラリー(画像は再アップが必要なことあり)
  • Squarespace側で設定したページリダイレクト

XMLエクスポートに含まれない:

  • サイトデザイン(テンプレート、カスタムCSS、フォント、カラーパレット)
  • セクションレイアウト(ページの実際のビジュアル構造)
  • インデックスページやグリッドページ
  • アルバムページ
  • 下書き
  • オーディオブロック、埋め込み、コードブロック(一部のみ)
  • Squarespace Commerceの商品(別途CSVエクスポート)
  • フォーム送信データ、メンバーデータ

つまりWixと同様、SquarespaceからWordPressへの移行は実質**「再構築+コンテンツ取り込み」**です。次の3パスは、その「再構築」をどう扱うかの違いです。

3. SquarespaceからWordPressへ移行する3つの方法

3-1. XMLエクスポート+手動再構築

SquarespaceのXMLをエクスポートしてWordPressに取り込み、デザインはテーマ+ページビルダーで手動再構築する方法。

  • やり方: SquarespaceのXMLをダウンロード。WordPress標準のSquarespaceインポーター(ツール → インポート → Squarespace)を使用。Squarespaceテンプレートに近いWordPressテーマを選定。Elementor、Bricks、GeneratePressなどのページビルダーでレイアウトを再現。
  • 向いているケース: デザインがシンプルなサイト、もとからリデザイン予定だったサイト、時間のあるDIYユーザー。
  • コスト: 自分の時間+月額3,000〜7,500円のホスティング。プレミアムテーマは追加で1万円前後。
  • 納期: 20ページサイトで1〜4週間。

3-2. インポータープラグイン(CMS2CMSなど)

専用ツールでより広範なコンテンツ取り込みを実現する方法。

  • CMS2CMS — 有料SaaS。デフォルトインポーターより多くのコンテンツ種別を取り込み。
  • 得られるもの: メディアや構造を含む、より完全なコンテンツ移行。
  • 得られないもの: Squarespaceのデザイン。WordPressテーマは別途必要。
  • コスト: ツール7,500〜45,000円+WordPressテーマ。
  • 納期: 数日〜1週間。

3-3. AIによる自動変換(Squarespace URLを読み込み)

WP Pro Converter のような専用サービスは、稼働中のSquarespace URLを読み込み、デザインを再現したWordPressテーマを生成します。コンテンツも一緒に移行します。

  • 向いているケース: Squarespaceデザインを忠実に維持したいサイト。納期重視のサイト。
  • コスト: フリーランス/制作会社の数分の一(最新料金はトップページを参照)。20ページ超はページ数による見積もり。
  • 納期: 数時間〜数日。
  • 得られるもの: Squarespaceサイトの見た目を再現したWordPressテーマ、編集可能領域、開発者の検証パス込み。

選択早見表:

パス コスト 納期 適したケース
XML+手動再構築 自分の時間 1〜4週間 DIY、シンプルなデザイン、リデザイン予定
インポータープラグイン 7,500〜45,000円 数日〜1週間 コンテンツ重視、デザインはテーマで
AI変換 トップページ参照 数時間〜数日 Squarespaceデザインを忠実に維持したい

4. ステップ・バイ・ステップ:SquarespaceからWordPressへの移行

4-1. Squarespaceサイトの棚卸し

何より先に、

  • Squarespaceサイトの全URLを記録
  • 固定ページ、ブログ記事、商品、メンバーを集計
  • 全フォーム、外部埋め込み、連携、カスタムCSSブロックを一覧化
  • 全ページのスクリーンショットを取得(デザイン参照用)
  • 現在のSquarespaceプラン、ドメイン、SSLを確認
  • Squarespaceのバージョン(7.0 / 7.1)を確認 — エクスポート手順が異なります

4-2. Squarespaceからエクスポート

Squarespace側で:設定 → 詳細設定 → インポート/エクスポート → エクスポート → WordPress形式。

注意:プライマリブログのみがエクスポートされます。複数のブログページがある場合は、それぞれ個別にエクスポートが必要です。Squarespace Commerceの商品は別途CSVエクスポートが必要です。

4-3. WordPressをセットアップ

マネージドWordPressホスティング(Xserver、ConoHa WING、エックスサーバー、Mixhost、Kinsta、WP Engine)を契約してWordPressをインストール。本番ドメイン切り替え前にステージングURLまたはサブドメインで稼働させます。

4-4. 移行パスを選ぶ

セクション3を基準に。最大の判断軸は「Squarespaceのデザインを残したいか」。

4-5. デザインを再構築または導入

  • 手動: WordPressテーマを選定。スクリーンショットを参照しながらエディター/ページビルダーで各ページを再構築。
  • インポータープラグイン: WordPressテーマを導入後、インポーターでコンテンツ取り込み。
  • AI変換: WP Pro ConverterにSquarespace URLを送信、変換結果を確認、生成プラグインをインストール。

4-6. Squarespaceコンテンツを取り込む

WordPress標準のインポーター:

  • ツール → インポート → Squarespace → XMLをアップロード
  • 投稿、固定ページ、基本コンテンツが取り込まれます
  • 必要に応じてアイキャッチ画像とギャラリー画像を再アップロード
  • 執筆者情報やカテゴリーを手動修正

4-7. Squarespace Commerceを移行(該当する場合)

ECサイトの場合:

  • Squarespace Commerceから商品をCSVエクスポート
  • WordPressにWooCommerceを導入
  • WooCommerce商品CSVインポーターで取り込み
  • 配送、税、決済設定を再構築
  • 公開前に実カードでチェックアウトフロー全体をテスト

4-8. フォームを再作成

Squarespaceフォームは移行できません。WordPressフォームプラグインを利用:Contact Form 7、WPForms、Fluent Forms、Gravity Forms。各フォームを手作業で作り直し。

4-9. SEOプラグインをセットアップ

Yoast SEO / Rank Math / SEO SIMPLE PACK のいずれかを導入。ページごとに既存Squarespaceのタイトルタグ・メタディスクリプションをWordPressに転記。

4-10. SEOリダイレクト(セクション6参照)

最重要ステップ。

4-11. テストして公開

DNS切り替え前に、

  • 全ページがPC・モバイルで正しく表示されるか確認
  • 全フォーム、全リンク、全CTAをテスト
  • SSLが有効か確認
  • DBバックアップを取得

その後、ドメインを切り替え。新しいサイトマップをGoogle Search Consoleに送信。

5. SquarespaceデザインをWordPressで再現する

Squarespaceテンプレートを丁寧にチューニングしてきたサイトの場合、再構築が最も難しいステップです。3つのアプローチ:

  1. 似たWordPressテーマを購入。 再現度70〜80%。フォント、色、余白を手動調整。
  2. ページビルダーでの再構築。 Elementor、Bricks、Diviでスクリーンショットを参照しながらセクションを作成。時間集約的だが柔軟。再現度85〜95%。
  3. AIによる自動変換。 サービスがSquarespace URLを読み込み、カスタムWordPressテーマを生成。再現度95〜99%、開発者レビュー済み。

ブランドの中核がデザインにあるサイト(ポートフォリオ、写真、デザインスタジオ)の場合、3番目以外は妥協を伴います。

6. SEO:SquarespaceのURLからのリダイレクト

SquarespaceのURLパターンはWordPressのデフォルトと異なります:

  • Squarespaceページ:/s/page-name(または設定により /page-name
  • Squarespaceブログ記事:/blog/post-name または /blog-section-name/post-name
  • Squarespace商品ページ:/shop/product-name
  • Squarespaceギャラリーアイテム:/galleries/gallery-name

WordPressのデフォルト:

  • 固定ページ:/page-name/
  • 投稿:/post-name/(パーマリンク設定により /blog/post-name/

すべての旧URLを新URLにマッピングして301リダイレクトを設定します。最も簡単な方法:

  • Redirection プラグイン(無料)を導入
  • 各Squarespace URLに対し、対応するWordPress URLへのリダイレクトを作成
  • curl -I またはリダイレクトチェッカーツールで301ステータスを確認

Squarespace側で設定済みの内部リダイレクトも「設定 → 詳細設定 → URLマッピング」からエクスポートできます — これらもWordPressに移植してください。

30ページのサイトなら30〜60本のリダイレクトが目安。このステップを飛ばすことが、移行後の順位崩壊の最大の原因です。

その他のSEO必須項目:

  • 新しいXMLサイトマップをGoogle Search Consoleに送信
  • 新ドメインをSearch Consoleで認証
  • robots.txt でクロール許可を確認
  • 公開後30日間はSearch Consoleを毎日チェック

SEO移行のより詳細な対応は、ウェブサイトをWordPressに変換する完全ガイド を参照してください。

7. SquarespaceとWordPressのコスト比較

一般的な小規模事業者サイトの24ヶ月総保有コスト:

項目 Squarespace Business WordPress(マネージドホスティング)
プラットフォーム/ホスティング 約4,950円/月 × 24 = 約11万9,000円 約3,750円/月 × 24 = 約9万円
ドメイン 込み 約2,500円/年 × 2 = 5,000円
SSL 込み マネージドホスト込み
メール 約900円/ユーザー/月 Google Workspace 約900円/ユーザー/月
有用なアプリ/拡張 プレミアム拡張 月3,000〜15,000円 大半のプラグインが無料、月平均0〜4,500円
EC(該当する場合) 下位プランで0〜3%の取引手数料 WordPress+Stripe / WooCommerceで取引手数料なし
24ヶ月合計 約18万〜36万円 約10万〜21万円

差は2年目以降に複利で広がります。EC案件では取引手数料だけでも差が大きい。

8. 始めるための具体的な3ステップ

  1. セクション4-1の棚卸しを実行。 全URL、全ページ、全フォーム。どの移行パスでも必要な成果物。
  2. デザインを残すかどうか決める。 これがセクション3のパス選択を左右します。
  3. 移行パスを選ぶ。 デザインを忠実に残したいなら、WP Pro Converterを試す。SquarespaceのURLを送信するだけで、変換後のWordPress版を確認できます。

9. WP Pro Converterについて

WP Pro Converterは、ウェブサイトを完全に機能するWordPressテーマに変換するAI搭載サービスです。元のデザインをピクセルパーフェクトに保持します。日本・大阪を拠点とするクリエイティブスタジオUtsuboによって構築されました。最新のプラン・料金はトップページを参照してください。

10. SquarespaceからWordPressへ移行を始めましょう

Squarespaceのデザインの天井と戦う必要はもうありません。WordPress版を編集可能なコンテンツ込みで、数日で納品します。

WP Pro Converterを試す

メール: contact@utsubo.co


SquarespaceからWordPressへの移行チェックリスト

  • Squarespaceサイトの全URLを記録
  • 固定ページ、ブログ記事、商品の数を集計
  • 全フォームと連携を文書化
  • 全ページのスクリーンショットを取得(デザイン参照用)
  • Squarespaceのバージョン(7.0/7.1)を確認
  • Squarespace XMLをエクスポート
  • Squarespace Commerceの商品をCSVエクスポート(該当する場合)
  • マネージドWordPressホスティングを契約
  • ステージングURLでWordPressをインストール
  • 移行パスを決定(手動/インポーター/AI)
  • デザインを再構築または導入
  • Squarespace XMLをWordPressに取り込み
  • WooCommerce商品を移行(該当する場合)
  • 画像とギャラリーを再アップロード
  • 全フォームを再作成
  • Yoast SEO / Rank Math / SEO SIMPLE PACK を導入
  • タイトルタグとメタディスクリプションをページごとに引き継ぎ
  • 全Squarespace URLに対して301リダイレクトを設定
  • 新しいXMLサイトマップを生成
  • 実機モバイルでテスト
  • DBバックアップを取得
  • DNSを新WordPressサイトに切り替え
  • サイトマップをGoogle Search Consoleに送信
  • 公開後30日間はSearch Consoleを毎日監視

よくあるご質問

SquarespaceサイトをWordPressに移行してもコンテンツは失われませんか?

テキストコンテンツについては失われません。SquarespaceのXMLエクスポートで固定ページ、投稿、基本コンテンツが移行できます。デザイン、カスタムCSS、フォント、セクションレイアウトは移行対象外で、これらは手動、ページビルダー、または稼働中のSquarespace URLを読み込むAI変換で再構築します。

SquarespaceからWordPressへの移行にはどれくらいかかりますか?

パスにより数時間〜数週間。AI変換は数時間〜数日、インポータープラグインは数日〜1週間、20ページサイトの手動再構築は通常1〜4週間。SEO設定とリダイレクトには、どのパスでも追加で1〜2週間を見込みます。

SquarespaceからWordPressに移行するとSEOが落ちますか?

リダイレクトを省略した場合のみ落ちます。すべてのSquarespace URLから新WordPress URLへの301リダイレクトを設定し、既存のタイトルタグとメタディスクリプションを引き継ぎ、新しいサイトマップを送信。正しく行えば、ほとんどのサイトは30〜60日以内に順位を回復または改善します。

SquarespaceのデザインをWordPressで再現できますか?

可能ですが、相応の手間がかかります。ページビルダーでの手動再構築で85〜95%、AIによる自動変換で95〜99%(カスタムテーマとして)の再現度。Squarespaceはデザインファイルを公開していないため、単純な「エクスポート→インポート」では実現できません。

SquarespaceからWordPressへの移行コストはいくらですか?

DIYは自分の時間+ホスティング月3,000〜7,500円。インポータープラグインは7,500〜45,000円の単発費用が追加。AI変換サービスはフリーランス/制作会社の数分の一(最新料金はトップページを参照)。フリーランスへのカスタム再構築依頼は15万〜50万円。

SEOではWordPressがSquarespaceより優れていますか?

WordPressはSEOの制御範囲が広く、robots.txtフルアクセス、詳細なスキーマ、内部リンク設計、プラグインエコシステム(Yoast、Rank Math)の深さ、適切なホスティング下でのページ速度、いずれも優位。SquarespaceのSEO機能は基本的なニーズには十分ですが天井があります。コンテンツ重視・競合キーワード狙いのサイトでは通常WordPressが有利です。

Squarespaceで取得したドメインをWordPressに移せますか?

可能です。Squarespaceで取得したドメインは、お名前.com、ムームードメイン、Cloudflare、Namecheapなどのレジストラへ移管できます。あるいはDNSレコードをWordPressホスト側に向けるだけでも切り替えられます。ドメインそのものは可搬です。